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From CEO

第14回 会計の問題点(月次決算はいつ出てくる?)

2015年3月17日


アルベリーアジアCEOの増井哲朗です。
今回は、最近、お客様から多く寄せられる会計についてのご相談について考えてみたいと思います。当社へのご相談の50%が、会計に関するご相談と言って過言ではありません。
その代表的なものが「いつまで経っても月次決算が出てこない。すでに数ヶ月が経過している。いつまで待ったら良いのか」というものです。
そこで、まず、考えなくてはいけないのは、タイの会計の基本は税務会計であるということです。毎月々、VATをはじめ多くの税金を精算していかなくてはなりません。
会計士の頭の中は、いかに正しく税金を計算し、申告をしていくかということで一杯です。日本のように先月の月次決算を今後の経営に活かしていこうというような管理会計の視点を持たせるのは、なかなか難しいことです。
したがって、月次決算を急がされても、会計士の頭のどこかには「税務は怠りなくやっているから、それほど慌てなくても良いですよ」という言葉が響いているはずです。
まず、このことが現地社長とのコミュニケーションギャップの中心に存在します。
私の経験ですが、あまりにもローカルの会計事務所の対応が悪いということで、お客様の依頼を受けて、当該会計事務所のタイ人責任者と面談したことがあります。
その折に「良く契約書を読んで欲しい、当事務所は月々の税務を行うという契約をしており、決算は年次のみ行うと契約書にも書いてある」と言われました。
これでは、月次決算をいくら待っていても出てくるはずがありません。
それと、意外な盲点が自社の雇用している経理担当者の習熟度の問題です。
現地社長の中には、会計は会計事務所に任せているからと言って、要するに「丸投げ」状態の方がいます。
「丸投げ」された経理担当者のレベルがそれに耐えるものであれば良いのですが、そうでなければ悲惨な結果を招きます。
経理担当者を雇用するときに、経理に関する技術レベルをテスト等で、確認されている企業は少ないように思います。
今までの勤務経験などから判断されているという場合が多いと思うのですが、その経理知識の個人レベルの差は予想以上に大きいのが現実です。
経理担当とは言っても、今まで、経理の経験がないスタッフが、他の仕事と兼務しているというケースもあります。
そうしたときに、何が起こるかというと、最低レベルの段階では、大切な証憑類の紛失という事件が起きます。
その次に、証憑類の混在で、月次決算が締まろうというときに、バラバラと追加の証憑類の提出があるとか、要するに、そのたびに月次決算の完成は遅れていきます。
要するに、会計事務所が請け負っているのは、各社の経理スタッフが準備した証憑類や各種情報から、会計ルールにしたがい、納税額の計算や記帳を行い、月次の経営成績の基本となる財務諸表を作成することです。
したがって、インプットの質やタイミングの早さで、アウトプットの質や完成時期は決まって来ます。
ですから、月次決算を遅れずに入手しようとするなら、
◆  会計事務所と取り交わしている基本的な契約内容の確認をまず行うのは当然ですが、会計事務所の処理能力を確認する意味で、証憑類提出後、通常であれば何日で月次決算が入手できるかを確認する。 
◆ 自社の経理担当者のスキルを確認する。会計事務所に問い合わせをする。
(証憑類の提出は遅れていないか、遅れているとすれば原因を見極める)
というように、関係者が相互に協力して問題解決を図っていく必要があります。
複眼の視点で解決に努めれば、必ず改善を図れるはずです。
会計は、それ自体が経営に直結すると言っても良い、広範囲で重要な分野です。
また、書いてみたいと思いますが、今回は、ひとまずこれにて失礼いたします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。